ケアマネや施設の人になにを伝えたらいいの?
介護がはじまると、「どこまで希望を言っていいのかわからない」「わがままと思われたらイヤだな」と、つい遠慮してしまうことってありませんか?
でも、ケアマネジャーや介護サービスのスタッフにとって、家族の声はとても大切なヒントになります。
この記事では、「こんなことも言ってよかったんだ」と安心してもらえるような、**家族が伝えてOKな“ちょっとした希望”**を、テーマ別にご紹介します。
① 生活リズム・時間のこと
- 「お風呂は夕方より午前中の方が落ち着くみたい」
- 「朝はゆっくりスタートが本人のリズムなので、無理に起こさないでほしい」
👉生活のリズムはその人らしさ。調整できることも多いので、まずは伝えてみましょう。
② デイサービスの雰囲気や相性
- 「賑やかすぎるところは苦手かも」
- 「手芸が好きだから、そういう活動があると嬉しい」
- 「昔話が好きで、落ち着いた人たちと過ごせると安心」
👉 デイサービスごとに雰囲気や印象の感じ方は違うはず。その人の性格や趣味に合った環境は、毎日の過ごしやすさに直結します。
③ 送迎・時間帯の希望
- 「できれば午前10時以降に迎えにきてほしい」
- 「夕方は家族の帰宅時間と重ならないようにしてほしい」
- 「雨の日は送り迎えのタイミングを少しずらしたい」
- 「帰宅は早めが安心(夕方不安になりやすい)」
- 「雨の日は玄関前まで送ってほしい」
- 「通院の日は無理せず休ませたい」
👉 送迎時間も、ちょっとしたことで暮らしがラクになるポイントです。
④食事・服薬に関すること
- 「おかずの味が濃すぎない方が助かる」
- 「薬はごはんの後に飲んだ方が忘れにくい」
- 「おやつの時間が楽しみだから、用意できると嬉しい」
- 「甘いお菓子や飲み物がすい」
👉 些細なことでも、事業所に伝えると工夫してくれることがあります。
⑤ 家族の都合や気持ち
- 「○曜日は家を空けるので、その日はお願いしたい」
- 「正直、少し疲れてしまって…デイを増やせるなら助かります」
- 「しばらく様子見ながら進めていきたいです」
👉 ケアマネさんに家族の状況を伝えることで、無理のない介護プランが立てられます。
⑥ 関わり方・嗜好・コミュニケーションの希望
- 「ゆっくり話してもらえると、理解しやすいみたい」
- 「名前を呼ばれるのがうれしいみたいです」
- 「あまり喋らないけど、ちゃんと理解している」
- 「否定しないで受け止めてほしい(「そうなんですね」など)」
- 「昔の仕事(教師・農業など)を話題にしてもらえると嬉しい」
- 「昭和歌謡など好きな音楽が流れていると機嫌がいい」
- 「寒がりなので、ひざ掛けを用意してもらえると安心」
👉 言葉のかけ方ひとつで、利用者さんが安心できることもあります。
⑦ 家の中の心配ごと
- 「玄関の段差が高くて、出入りが不安」
- 「ポットやガスの消し忘れが心配」
- 「トイレの回数が増えてきて気になってます」
- 家の鍵を無くしてしまう•••
👉 福祉用具や見守り機器の導入で、意外とすぐに解決できることもあります。
お家の鍵は「キーボックス」というロックのついた箱を家の外に取り付けて、鍵を入れて管理しヘルパーさんがその鍵を使って入室させていただくという方法もあります!
⑧ケアや介助に関する希望
- 「できれば同性のスタッフさんがいいです」
- 「排泄介助はできれば同性のスタッフにお願いしたい」
- 「ゆっくり動くので、急がせずに対応してもらえると助かる」
- 「食事の姿勢や誤嚥に注意してほしい」
- 「トイレの失敗を本人が気にしているので、そっとフォローしてほしい」
- 「外に出るのが好きなので、できるだけ散歩や外気浴の時間があると嬉しいです」
👉ヘルパーさんやデイサービスを利用する際に、とても大事な情報です。しかし、条件を全部を対応できる事業所や施設はない可能性もあります(スタッフに男性も女性もいる場合など)。ですが、本人さんが支援を受けるのに、なるべく苦手な部分を少なくして支援のプランを考えていくことが大切です☺️
⑨身だしなみ・持ち物の希望
- この帽子やカバンは本人の大事なアイテムなので持たせたい
- 靴下を片方脱いでしまうクセがあるので、見ていてほしい
- 肌が弱く、衣類やタオルの素材が合わないことがある
- 散髪が苦手なので、声かけや準備を丁寧にしてほしい
- 寒がりなので、ひざ掛けを用意してもらえると安心
- 薬をカバンにいれて持たせて欲しい
- おむつと着替えを持たせて欲しい
👉現場でのあるあるは、ご自分でお薬やお荷物を準備するのが苦手な方も多く、ヘルパーさんが事前に準備してくれるという支援プランを立てることもできます。
⑩家族側の希望(遠慮せずに)言いづらいけど大事な“本音”もOK
- 電話はできれば○時以降だと助かる
- 書類は難しくない言葉で説明してほしい
- 日々の様子を少しでもフィードバックしてもらえると安心
- 写真や一言メモがあると、家でも話題が増えてうれしい
- 本人が嫌がる日は、無理に連れて行かなくてもいいと思っている
- 表ではニコニコしてるけど、家では怒りっぽい一面もある
- 介護がつらくてイライラしてしまう日がある
- 施設入所も今後視野に入れて相談しておきたい
✦ 結びの一文
「これってワガママかな…」「忙しいのに迷惑かも…」と、遠慮してしまいがち。でも、こうした“ちょっとした希望”こそ、毎日の介護を気持ちよくするヒントになります。
ケアマネさんも事業所のスタッフも、家族の言葉がとても助けになることも多いのです。
言っていいんです。むしろ“言ってもらえるほうが助かる”ことも、たくさんあるんです。
伝えることに勇気がいる内容かもしれないけれど、一度相談してみてはいかがでしょうか。
家族さんの負担が軽減され、本人もより良い支援を受けれて日々笑顔が増えると思います☺️
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