ケアマネの交代を考えるとき、家族は「本当に変えていいのか?」「悪くなったらどうしよう…」と不安を抱えがちです。
介護は信頼関係が大切だからこそ、迷いや戸惑いが生まれます。しかし、違和感や不満を抱えたままでは、家族の負担が増えてしまうことも。
「安心できる環境をつくる」ために、ケアマネの変更は前向きな選択のひとつです。 まずは不安を整理し、地域包括支援センターなど信頼できる相談先と話しながら、納得できる決断をしていきましょう
家族がケアマネを交代したいと思う背景とは
- 「こちらの要望をあまり聞いてくれない」
- 「提案がいつも同じで、融通がきかない」
- 「忙しそうで連絡がつきづらい」
- 「なんとなく相性が合わないと感じる」
- 「対応がおそい」
- 「いつも強い口調で回答され、相談しづらい•••」
👉 介護は信頼関係が大切。だからこそ、小さなな違和感が積み重なると「変えた方がいいのでは?」という不安気持ちになってしまいますよね。
よくある交代理由と具体的なトラブル事例
- ケアマネが月に一度の訪問を「時間がないから電話だけで」と省略し続けた。
- 新しいサービスの相談をしても、「それは難しい」とすぐに却下される。
- 介護保険の仕組みや他サービスの説明が不十分で、家族が調べて指摘しても「それは聞いてませんでした」と返される。
- 寄り添った対応をしてくれていないと感じる。
👉こうした対応が続くと、信頼が揺らぎ交代を考えるのは自然なこと。
ケアマネ交代は制度的にできるのか?
ケアマネ交代はできます。
介護保険制度では、利用者またはその家族は担当のケアマネジャー(居宅介護支援事業所)を自由に選ぶことができ、理由に関係なく変更も可能です。
👉契約書に基づいて、解約には書類や申し出が必要な場合があります。居宅介護支援事業所への連絡は丁寧に行いましょう。
実際の交代の手順と注意点
- 現在のケアマネに「交代したい」旨を伝える
- ※直接伝えにくい場合は、お住まい地域の「地域包括支援センター」へ相談👉代わりのケアマネを探してくれます。
- 新しい居宅介護支援事業所を探す(地域包括や病院、知人からの紹介など)
- 契約を終了し、新たに契約を結ぶ
※注意点:ケアマネ交代にともない、新しいケアプランの作成と「担当者会議」が必要となります。月途中での交代は、サービスの調整が難しく、一時的に支援が途切れていしまったり、緊急時の対応に空白ができる可能性もあります。
そのため、できるだけ「翌月の月初」から新しいケアマネに引き継ぐ方が、関係事業所も動きやすく、情報の更新ミスやトラブルも起こりにくくなります。
👉「交代=敵対関係になる」わけではありません。正直な気持ちを伝えて問題ありません☺️
地域包括支援センターの問い合わせ先
【地域包括支援センターの問い合わせ先の探し方】
地域包括支援センターは、お住まいの市区町村ごとに設置されています。
●方法1:市区町村の公式サイト 「〇〇市 地域包括支援センター」で検索する
●方法2:高齢者あんしん相談センター(名称が異なる場合あり) 高齢者の総合相談窓口として、電話での対応や窓口相談が可能です。
●方法3:厚生労働省のサイトや「地域包括ケアシステム」の紹介ページからも確認可能。

例:練馬区で検索する方法
「地域包括ケアセンター 練馬区」で検索できました。
交代のメリット・デメリット(体験談・あるある)
⭕️メリット
- 気持ちの通じるケアマネと出会えると安心感が全然違う
- 新たなサービス提案があり、選択肢が広がった ・家族も利用者も精神的にラクになる
❌デメリット
- 変更手続きが少し面倒
- 新しいケアマネに慣れるまでに時間がかかる
- 関係を作る為、再度情報を伝える必要がある
- 地域にケアマネが少ない場合、探すのが大変
👉私の職場では、ケアマネ交代希望の相談が「地域包括センター」からくることが多々あります。家族さんや本人さんから 「変えてよかった!と今は思うけど、当時は気まずさもあった。でも勇気を出してよかった」とお話しされている方もいました。
交代後の変化と実際の声
- 以前は電話すら出てくれなかったが、新しいケアマネはショートメールでもやり取りしてくれるようになった
- デイサービスの種類や特徴を丁寧に説明してくれた
- 家族会議のときも、専門用語を噛み砕いて説明してくれるので安心
- 訪問時も「今日はこういう提案があります」と事前にプランをまとめてきてくれるように
- 些細な相談にも「あとで確認してお返事しますね」ときちんと向き合ってくれる姿勢に安心できた
👉 ケアマネが変わったことで、「こんなに介護って変わるんだ、あなたが担当でよかった」と感じたという声もあります。
【重要】交代しても「できること」と「難しいこと」すべての希望が叶うわけではない
ただし、介護サービスは制度の範囲内で提供されるため、ケアマネを交代しても「できること」と「難しいこと」があり、すべての希望が叶うわけではありません。
ケアマネさんは、その「できないこと」を説明するマイナスな役目も担っているので、どうしても「希望をきいてくれない•••」と家族側は感じることもあるでしょう。
大切なのは、ケアマネと一緒に「どの選択肢が現実的にベストなのか」を考えること。希望を伝えつつも、制度の枠組みの中でどのように調整できるか、柔軟に相談していくことが重要です☺️
まとめ:相性や経験はやっぱり大事
ケアマネも利用者さんも家族も人間ですしもちろん相性があると思います。ケアマネの経験値や得意分野によって提案の幅や知識量も変わります。だからこそ「違和感を我慢しないこと」「迷ったら相談すること」が大切です。
また、地域包括支援センター等に相談をする際に、ケアマネジャーを変更する理由も明確にし、次に同じ理由で変更しないようにお互い注意しましょう。
不安をひとりで抱え込まずに、まず「相談してみる」ことも一つの手段ですよ☺️
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